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執筆者の写真SENSUKE KURIYAMA

複数種類のグラフを1つにまとめて表現する_コンボチャートの応用

更新日:3月10日

例えば、支店ごとに2年間の売上をグループ化棒グラフで比較しつつ、各支店の前年比をマーカーなどで表示するようなグラフです。次の記事も合わせてご参考にどうぞ ⇒「Qlik Sense複合グラフの作り方」「前年比を折れ線グラフで表示する方法」。




 

※2024年2月時点のQlik Sense Businessを利用しています。

 


<作成したいグラフのイメージ>
下図では「支社(九州、大阪、東京)」ごとに「2021年売上」と「2022年売上」がグループ化棒グラフで表示され、2021年と2022年の伸長率が線で表示されています。

▼元データのサンプルは下記のとおりです。


▼グラフの構造としては下記のとおりです。

▼チャートの種類:コンボチャート
▼軸:支社
▼メジャー
  1.2021売上(棒)
  2.2022売上(棒)
  3.2022/2021(マーカー)

作成のポイントとしては、軸は1つ(支社)で、3つのメジャーをそれぞれSET数式で計算させています。

※参考)「2022/2011」の伸長率を表示する必要がなければ、通常の棒チャートで作成します。
▼チャートの種類:棒チャート
▼軸:支社、年
▼メジャー:売上

 
<各メジャーのサンプル数式>
パターン① 基本型:表示する売上の対象年は固定値で指定する

このパターンは、表示する年を固定しているので、シート上で他の年にフィルタがかかっている状態でも連動せずに一定の年の値を表示します。

2021売上

=Sum( {<年 = {2021)}>} [売上金額])


2022売上

=Sum( {<年 = {2022)}>} [売上金額])


2022/2021

=Sum( {<年 = {2022)}>} [売上金額]) / Sum( {<年 = {2021)}>} [売上金額])


パターン② 半選択型:シート上の最新年を起点として2年を動的に指定する

このパターンは、シート上に表示されている最新の年を基準に任意の年をグラフに表示することが可能です。

2021売上(最新年の前年)

=Sum( {<年 = {$(=max(年)-1 )}>} [売上金額])


2022売上(最新年)

=Sum( {<年 = {$(=max(年) )}>} [売上金額])


2022/2021

=Sum( {<年 = {$(=max(年) )}>} [売上金額]) / Sum( {<年 = {$(=max(年)-1 )}>} [売上金額])


パターン③ 選択型:グラフに表示する2年を任意に指定する(変数利用)

このパターンは、変数入力(Variable Input)を利用して、表示する2年をそれぞれ個別に任意の値で指定できるようします。

準備1.変数を作成する 変数アイコンから「v_Year1」「v_Year2」という2種類の変数を作成します

準備2.変数入力ボックスを作成する [カスタムオブジェクト]から[Variable input]をシート上に作成します

Variable input の設置

Variable inputのプロパティ設定例

各メジャーの数式は下記のとおりです。

年①の売上

=Sum( {<年={$(v_Year1)}>} [売上金額])


年②の売上

=Sum( {<年={$(v_Year2)}>} [売上金額])


2022/2021

=Sum( {<年 = {$(=max(年) )}>} [売上金額]) / Sum( {<年 = {$(=max(年)-1 )}>} [売上金額])


パターン④ 選択型:グラフに表示する2年を任意に指定する(並列ステート利用)

このパターンは、並列ステートを利用して、表示する2年をそれぞれ個別に任意の値で指定できるようします。


準備1.並列ステートを作成する [マスターアイテム]から[並列ステート]を選択し[新規作成]します。新規状態名(ステート名)は任意です。

準備2.並列ステートを割り当てる 選択用の「年」フィルタをシートに配置して、プロパティ[スタイル]の[並列ステート]で作成したステートを選択します。





各メジャーの数式は下記のとおりです。

年①の売上

=Sum( {State1} [売上金額])


年②の売上

=Sum( {State2} [売上金額])


年②/年①

=Sum( {State2} [売上金額]) / Sum( {State1} [売上金額])


 

【参考】

Qlik トレーニングブログ:SET分析再入門①SET分析再入門②


以上です

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