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執筆者の写真SENSUKE KURIYAMA

第2回:「メジャー」と「軸」~Qlikで学ぶデータ分析~

更新日:2023年4月22日

分析の基本要素

「メジャー」と「軸」を理解してデータを分けよう!

 

データ分析の基本「データを分ける」ということについて、Qlik Senseと照らし合わせながら話を進めていきます。


「何を分けるのか?(分ける対象)」

「どうやって分けるのか?(分ける視点)」


データを分けるにあたっては、上記2つをしっかりと意識することが重要です。

Qlik Senseでは、この2つがメジャー という用語で実装されています。



 

■何を分けるのか? → 「メジャー」 による事象の把握 (*1)

まずは、“何を分けるのか” ということですが、ビジネスの様々な現場で物事や事象を把握したり説明したりするときに、

「数値で説明しなさい」「数値で報告しなさい」と言われたことはありませんでしょうか。


「たくさん売れています」 → 「たくさんって、何円?何個?」

「みんなが買っています」 → 「みんなって、何人?」


と、

例を挙げたらキリがないくらい様々な場面で数値が出てくるかと思いますが、この把握したい数値こそが分析の対象(分ける対象)ということになります。Qlik Senseでは、この分析対象となる数値を「メジャー」と表現しています。

第1回の例で振り返ると、A店とB店の状況を把握するために分析した「売上」がメジャーということになります。


(*1)  「分ける」 と 「集計する」 の関係性
データ分析においては、「分ける」 ことで詳細を把握するとともに「集計する」ことで全体傾向を把握することも重要です。資料内の例にある「様々な視点で分ける」ということは、そのまま「様々な視点で集計する」と言い換えることができます。

 

■どうやって分けるのか? → 「軸」 による分解、分析

分ける対象である数値に対して、数値を分けていく様々な視点を「軸」といいます。

第1回の例では、「年度」や「地区」がこれにあたります。Qlik Senseでも「軸」と表現しています。一般的に、“分析軸“や”ディメンション”など他の表現が使われることもあります。


軸が多ければ多いほど細かく分析ができるということになりますが、あまり難しく考える必要はありません。下記のようにふとした疑問が軸に直結します。データ分析に限らずどんな視点(軸)で見るかは大事ですね。


「たくさん売れています!」

→ 「え?何が売れてるって?」

→ 「関西地区では?大阪では?」

→ 「先月は?先週は?」

→ 「高校生向けは?大人向けは?」


どんな軸で見ればいいかは最初は戸惑うこともあると思います。そんな場合は、古来より受け継がれ続けている基本フレームワーク「5W1H」を考えてみるとイメージしやすいと思います。


下記はシンプルな販売分析の軸の例を挙げています。


 

■Qlik Sense 画面に出てくる「メジャー」 と 「軸」

Qlik Sense を利用していると、様々な場面で「メジャー」と「軸」が出てくることが分かります。データを起点としてデータから情報を得るための分析アプローチを自然と促してくれる構成となっています。




 

■データから「メジャー」 と 「軸」 を読み取る!!

メジャーと軸がイメージできたら、次はデータからメジャーと軸を読み取る練習をしてみましょう。ここでは、ある企業の販売データをサンプルに用意してみました。



[地域]や[商品名]などの属性項目がとなり、[金額]や[数量]といった数値項目がメジャーとなります。

このサンプルデータのように、整理されたデータだとメジャーと軸が分かりやすいと思いますので、慣れないうちはできるだけシンプルなデータを準備することもデータ分析を成功させるポイントになります。実際には様々なデータがあり、一筋縄ではいかないこともあるかもしれませんが、基本的な手法としてデータからメジャーと軸を読み取れるように慣れていってください。


 

■属性項目が「メジャー」に? 数値項目が 「軸」に??

下図は同じサンプルデータですが、「顧客が何人いる?」「営業マンは何人いる?」といった情報を知りたいときに、顧客数や営業人数などのデータがありません。でも、こういった場合でも各項目の件数や個数をメジャーとして利用することができます。

また、一見するとメジャーに見える[金額]も使い方によっては、金額の範囲を表す軸として利用することも可能です。例えば、「0~100円」「101円~200円」というように金額を分ける項目を作り出すような場合です。



第3回はデータからメジャーを作成するコツをお伝えしていきます。

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